世の中の教員は
丸つけを制する者と
丸つけに飲まれる者の
2択に分かれるのである。
さて、あなたは現在、テスト1回分の丸つけに
どれだけの時間を費やしているでしょうか?
まさか、放課後の疲れた時間に先輩教員とダラダラ話しながら、時計の針が19時、20時になっても丸つけに追われていませんか?
丸つけなんて余裕さ。爆速で終わらしてるぜ。(キリッ)
という方はもうこの記事を閉じて
次の日の授業のことか華金に飲むビールのことでも考えていてください。
前回、定時退勤に関する記事を書きましたが、
丸つけを放課後にやっているようでは一生定時退勤なんてできません。
逆に、
・子供と「さようなら」をするまでに丸つけが終わっている(部長レベル)
・テスト時間内に返却まで終わっている(社長レベル)
これらの状態が実現できると、
最高の放課後ティータイムを過ごせます。
放課後の職員室を見回すと、赤ペンを持って、
難しそうな顔をしながら丸つけをしている教員がうじゃうじゃいます。
そんな中、年下の可愛い後輩教員たちから
〇〇先生っていつ丸つけしてるんですか?
と聞かれるようになります。
今日からあなたも丸つけ王の仲間入りをして仕事早いキャラになりましょう
(ちなみに初任者の時の僕は放課後に涙目で丸つけしてました。2年目からこっそり始めてました。イキってすみません)
本題に入りましょう。
丸つけ王になるための5ステップ
をお伝えします。
丸つけ王になるための5ステップ
- 授業開始と共にテストを始める
- できた子から提出
- 提出する場所を固定化
- 爆速で丸つけ、名簿記入
- 爆速返却
①授業開始と共にテストを始める
まずはなんといってもここです。
授業の始まりと共にテストを始めるのです。
チャイムが鳴る⇨あいさつ⇨テスト配布⇨よーいはじめ
ここまで2分以内を目指しましょう。
逆に、チャイム着席ができていない、挨拶がダラダラ、テスト配布がグダグダ
始める前に前置きの説明なんかしちゃっている
このような状態の場合はここから改善していきましょう。
大丈夫です。全て昔の僕のことです。笑
②できた子から提出
はい、次は
できた子から提出させるようにしましょう。
今すでにやっている人はそのままでOKです。
まだしてない!というあなたは早急に。
できた子から提出させることで丸つけのスピードが速くなるのは明らかですよね?
テスト中に45分間ずっと怖い顔して教室を歩き回る必要なんてありません。
そして、早く解き終わる子は10分もあれば完成させて持ってきます。
正答率もなかなか高い。
当たり前ですが
・丸をつける
のと
・よーく見て✖︎をつけるのでは前者の方が5秒くらいは短縮できます。
なので、クラスの子供たちには
見直しを徹底させましょう。
○の率が高まり、高速丸つけに近づきますし、子供も点数が上がってwin-winです
おっちょこちょいな子には、持ってきたタイミングで
「見直しした?本当に出してOK?」と聞くと
ヤベッ!って顔をして直してきたりもします。
③提出する場所を固定化
図の通りです。
アレンジしちゃっても構いません。
とにかく机を無駄なく使えるようにしましょう。
机の上に必要なものは
・赤ペン
・答え
・子供の回答用紙
・転記用の名簿(転記用のペン)
これ以外は片付けるなり隠すなり…
好きなようにしてください。笑
④爆速名簿記入
はい、4ステップ目にしてやっと使える小技が登場します。
それは
これです。
ん?
ん?何?なんやこれ?意味わからんし….
とか言わないでください。
まじで使えます。
てか、意外とこういった小技を知っているか否かで
教員としての戦闘力爆上がりしますので。
簡単に説明すると丸つけ後、転記する際に
「80」のようにZEROがつくものはZEROを省略。
イタドリくんの80⇨8 ですね。
そしてナルトくんやルフィーくんは100と50で満点があります。
ここは○にしちゃいます。
孔明くんはなんと知識技能が2点。
一桁の時は0.2のように少数にしましょう。
慣れるまで時間はかかりますが
クラス30人と考えると3分ほど時短できます。
3分あればテストの返却できちゃいます。
近ければトイレもいけますね。
この技は2年ほど前にTwitter教員界隈でたくさんの方が実践されていました。
丸つけ王になるためには必須のスキルですね。
⑤爆速返却
ラストは返却編。
テスト開始から42分00秒の間までに名簿記入まで終えられたあなた。
最後もう一踏ん張りです。
返却方法は2種類。
1つは、全員に教師のところまで取りに来させる方法。
1つは、教室の前と後ろに返却するテストを置いて出席番号順に取りに行かせる方法。
返却前段階で、番号順に並べられていれば後者が早いです。
そうでなければ1人ずつ名前を呼ぶ方法がgood.
しかし!!!!!!
テストを爆速で返すためには返却方法よりも重要なことがあります。
それは、マインド面です。
要は気持ちってことですね。
子供に時間を守らせたり、素早い行動を促すなら
子供に何かしら働きかける必要があります。
怒鳴ったり、褒めたり、、、○○したり、、
僕は毎回タイマーを使って記録を測っていました。
もちろん子供にも見せます。
タイマー作戦は結構効きます。
(学級崩壊しかけたクラスも、穏やかっ子だらけのクラスもどちらも効果抜群)
42分00秒:教壇に立つ、テストの準備
42分15秒:タイマーを2分にセット
42分45秒:「今日は何分何秒で行けるかな?喋ったら遅くなるから声はゼロで」
42分50秒:返却開始
44分30秒:返却終わり
45分00秒:終わりの挨拶
おわりに
これで授業時間内に無事テスト返却。
あなたも丸つけ王の仲間入りです。
注意点を挙げるとするならば
1回目からこのやり方がうまくいくことはありません。
何事もそうですが慣れてくるまでは時間もかかるし、余計な手間やトラブルも付き物です。
しかし、「テストを早く返す」
たったこれだけの中に、大人も子供もwin-winな状態が隠されています。
早く返却⇨子供は早く自分の結果が知れる
早く返却⇨教師は紙の束を抱え込まなくて良い
早く返却⇨保護者からも仕事早い先生認定される
などなど…
そして、この丸つけ王メソッドを自分のモノにしていく過程で、教師としてのスキルや考え方も磨かれていくでしょう。
新しいことを始めるのは勇気がいるし、それなりの準備や心構えも必要です。
新しいことへチャレンジするときには必ず子供も巻き込みましょう!!
「先生はすごい方法を思いついた!!!!!!」
「テストをこの授業の時間内に返せたらすごくない?」
「けど、それを成功させるには先生一人の力じゃ絶対に無理なんよ」
「そこで、みんなの力を貸してほしい! というか君らなら余裕でしょ??」
くらいのマインドで子供に語りかけましょう。
そして、
・なぜ新しいことをするのか
・それにはどんなメリットがあるのか
・自分が協力する必要性は
このあたりを説明します。
子供たちはあなたが思うよりも頼りにされたがっているし
あなたが思うよりも、教師の意図は伝わっていません。
僕自身、この丸つけ方法を実践し始めてから
時短の鬼になれました。
正直、教員の世界は無駄が多いです。
無駄=美学 になっちゃってます。
そんな世界にいると時間をかければかけるだけ正義
という思考に侵されそうにもなりますが
時間は有限。
プライベートも充実してこそ良い学級経営ができます。
授業時間に丸つけとかありえない!!
テストは放課後にじっくり見るものよ
テスト中はカンニングさせないためにずっと監視しなきゃダメよ
なんて言ってくるおばさんもいるかもしれません。
そんな旧時代の凝り固まった意見には
「そうだったんですね。すみません。」
(この方が早いじゃん。アンタ残業しすぎだしww)
と乗り切ってください。
どうかあなたの放課後が
丸つけに追われず、赤ペンで手を汚すこともなく
本当に価値のありそうな仕事に集中できますように。